象の小規模なラジオ#452 2016.11.19

#452 【象選曲回】新譜特集
出演:成川勇也、やなはる、ジンボユウキ

今週は新譜選曲回をお送りし…たはずなんですが、私はほとんどアニメの話をしていたような気がします、だってアニメが面白いんだもの!! 今期というか今年のアニメは映画・テレビ問わず過去最高水準と言っていい状況で、ちょっと現場を想像すると空恐ろしくなるレベルです。その中でも今回1曲目にご紹介した「ユーリ!!! on ICE」のOP映像を初めて見たときの衝撃はすさまじいもので、独特の線で描かれるスケーティングの滑らかな動きとエレガントでスケール感のある楽曲のマッチングがとにかく美しく、めちゃくちゃ気持ちがいいので何回も見てしまいます。フィギュアスケートを題材にした「ユーリ!!! on ICE」は劇中にも多数のオリジナル曲が登場しますし、吹奏楽部を描いたこちらも素晴らしい「響け!ユーフォニアム2」は主人公たちの大会での演奏をほぼノーカットで放送したり、劇伴も含めて音楽が素晴らしい作品がとても多いなと思います。
ということでまたここでもアニメの話をしてしまいましたが、今回もご紹介した新譜はどれも良かったと思いますので、気になったものはぜひアルバム全体を聴いてみてくださいね。あと合唱団のメンバーも募集中ですので、ちょっとでも気になった方はお気軽に見学に来てください。よろしくお願いします。http://studiorotha.com/activities/choir/(やなはる)

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【Onair Track List】

M01. DEAN FUJIOKA / History Maker
『History Maker - Single』収録

M02. 大森靖子 / 非国民的ヒーロー
『POSITIVE STRESS』収録

M03. チッツ / 肉まん
『出番のないひと』収録

M04. よしむらひらくwith東京幽谷混声合唱団 / chacky
『Chacky』収録 ※OTOTOYで配信中


M05. Ikanimo / 永遠にループよね
『ikanimo』収録

M06. Andy Shauf / Begin Again
『The Party』収録

M07. Weaves / Coo Coo
『Weaves』収録

M08. The Lemon Twigs / Those Days Is Comin’ Soon
『Do Hollywood』収録

M09. トクマルシューゴ / Bricolage Music
『TOSS』収録

M10. kmkms / Dante
『DK079: Blue Friend / KMKMS - Split 7" EP』収録

M11. WONK / Real Love Feat. JUA & Shun Ishiwaka
『Sphere』収録

M12. Nao Yoshioka / Beautiful Imperfections
『The Truth』収録

M13. The Nines / Beachfront in NewYork
『Alejandros Visions』収録

象の小規模なラジオ#451 2016.11.12

#451 sassya-『non communication』特集
出演:成川勇也、やなはる、ジンボユウキ
ゲスト: sassya-

今週は10月12日に1stアルバム「non communication」をリリースした3ピースのオルタナティブロックバンド、sassya-(サッシャー)の皆さんにお越しいただきました!

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先月22日放送の選曲回にてアルバムからの楽曲を流したところ、ギターボーカルの岩上さんから即TwitterのDMをいただき、ぜひにということでゲスト出演と相成りました。
少なくともネット上で読めるインタビューはまだ無いようですし、メンバーのパーソナリティ、そしてプロフィールの「ホームレス、引きこもり、お嬢様による硬質トリオ」とは一体どういうことなのか(笑)にも迫った貴重な内容になったかと思います。

sassya-の話に入る前に、少しだけ私ジンボの自分語りをさせてください。
ナンバーガール「透明少女」のMVに「ギターによる焦燥音楽 それすなわちROCK」というフレーズが一瞬出てくるんですが、彼らの音楽に初めて出会った15歳の冬から30歳になる今までずっと、そうした類のオルタナティブロックが何よりも大好きで聴き続けています。ギターをジャキジャキ弾き倒し、ベースがブンブン唸り、ドラムがバカスカ叩く、疾走感よりも性急さが感じられる、そんなうるさい音楽。


とか書きながらですね、この数年「ロックは10代から20代にかけて散々聴いてきたし、これからはブラックミュージックとかブラジル音楽とか、もうちょっと他のジャンルを色々聴こうかな」という感じでかなり離れ気味だったんですが、お世辞でなくsassya-を聴いてロックに引き戻されました。自分がまったくチェックしていなかった(広義の)ハードコア寄りのシーンで、90年代のオルタナやポストハードコア、エモに影響を受けたとおぼしきバンドがどうも最近増えてきているようです。

ぼくのような欧米のインディロックないし東京インディ周辺を中心に聴いてきた身としては、NOT WONKやSUMMERMANなどのKiliKiliVillaがレペゼンする新世代パンク勢、Klan Aileenやburghなどが収録された今年リリースの名ポストパンクコンピ『PROVOKE』(THE NOVEMBERSによるフックアップもありました)などの話題は伝わってくるものの、sasssya-がいるような広義のハードコア寄りのシーンの話って、ぼくが読んでるメディア経由だとほとんど入ってこないんですよね。
とはいえ、東京のtoosmellrecords、大阪のFlake records、名古屋のFILE-UNDER RECORDSといった、シーンとシーンの間を飛び越えまくってくれる独立系レコ屋(象ラジ出演アーティストも同様にプッシュされまくっています)の新入荷情報を漏らさずチェックしているとかなり違うんですが。
(この辺は、自分にとってはですがメタルやポップパンク、メロコアがあまり得意ではない=ハードコアと評されるバンドで自分の耳に入るのがDISCHORD、Touch and Goなんかのポストハードコア~エモ・ポストロックまわり以外はそういう感じだったこともあり、積極的にチェックしてこなかったことにも起因してる気もします。反省!この辺が得意でないと、もはやハードコア聞くなという感じかもしれませんがDCハードコアは好きです)

でもここで挙げたようなバンドが好きな人は掘らないとマジで勿体無いです。断言します。
これらに加えて近年の海外バンドではMETZやCloud Nothings、あるいはGirl Band、Holy Fuckなんかも含めていいかもしれませんが、爆裂ノイジーなオルタナバンド、日本にもめちゃくちゃ居ました。まずはですね、200~500人ぐらいのキャパで来日する海外オルタナバンドのライヴに行ったりする層の人に聴いてみてほしいです。CD版でも1500円。Bandcampの配信なら1000円です。安い!

とまぁ長々書いてしまいましたが、ようやくsassya-の話を始めます。
sassya-の魅力はまずもってその直情性。上で書いた「ギターをジャキジャキ弾き倒し、ベースがブンブン唸り、ドラムがバカスカ叩く、疾走感よりも性急さが感じられる、そんなうるさい音楽」がまさに当てはまります。岩上さんが悶々と音楽を爆音で聴くだけの日々を過ごしていたところ、たまたま観たイースタン・ユースとGOUPIL AND Cのライヴに触発されてバンドを始めたというエピソードがとんでもなくグッときます。

そして楽曲では、SHELLACのようなギターがジャキジャキしながらもベース込みでしっかり重低音も効かせたサウンドが基本にありつつ、曲の中盤にはしっかりFUGAZIのような「これぞハードコア」っていう爆発&疾走部分があり、かつ場合によってはSonic Youthを感じる90年代USオルタナっぽいアルペジオの間奏があり、とすごく良い意味での「いいところ取り」が上手い。
この辺は90年代渋谷系の引用・サンプリング感覚、あるいはグランジ、シューゲイザーなどのロック史の大きな潮流のなかでの「最新の海外バンドとの共鳴」とはまた違った、いま・むかしがシームレスかつ、和洋折衷で過不足なく取り込むバランス感覚、これをまぁ「全ての情報がフラットになったインターネット、YouTube以降の~」とか今テキトーなこと書いてますが、sassya-に限らずそんな感じのバンドが2010年代の日本では増えている気がしてます。

加えて重要なのは「歌詞がしっかりと耳に入ってくる」ということです。岩上さんが常にシャウトしまくっているというのもあるんですが、シンプルかつ鋭利なフレーズを短く繰り返すことで、歌・歌詞もがリフの一部のように聴こえてきます。

例えばアルバム2曲目「Flower Box」の冒頭部分は

どうにかなっちまえ
どうにかなっちまえ
どうにかなっちまえ
どうにかなっちまえ

クラクラ 頭蓋骨
揺れる 割れる
フラフラ 足が痛い
嘘で笑っている

という感じなんですが、「どうにか!!!なっちまえ!!!どうにか!!!なっちまえ!!!」なんてフレーズをライヴで合唱したらそりゃあもう気持ち良いに決まってます。
ちなみに一番好きなフレーズは2ndEP『Last Order』に収録の「100」という曲の冒頭、「先方がおっしゃる通り/昨日と同じなのです」という部分です。何も変わらぬ日々なのに、それを先方=あいつに指摘されてしまっているというやるせなさよ!

まだライヴは観ることができていないので、近々遊びに行きたいと思っていますが、ぼくの勝手な使命感によって、もう少しこのシーンについて勉強すると同時に、少しでも多くのナイスなバンドを紹介していきたいとおもっています。

あんまりこっち方面に偏りすぎて「象の小規模なオルタナラジオ」になってしまうとそれはそれで困るのですが(笑)、ゲストにお呼びしたいバンドがまだまだ沢山います。独りで黙々と掘ってるので「こういうバンドもどう?」というオススメがあれば皆さんぜひ教えてください!!!(ジンボ)。

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sassya-
1st Full Album“non communication”

2016/10/12 Release

1. omit
2. Flower Box
3. Law
4. 街
5. N
6. Waltz
7. 暴
8. gin
9. CUT OFF

CD:¥1,500 (tax excluded)
DL:¥1,000

<販売店舗・ディストロ>
diskunion
Flake Records
FILE-UNDER RECORDS
LIKE A FOOL RECORDS
sunday worst enemy
TOWER RECORDS (渋谷店・オンラインショップ)
3LA
amazon

【レコ発ライブ】
sassya-“non communication”Release Live Vol.2
2016/12/04(日) 西荻窪FLAT
Adv 1,500yen / Door 1,800yen
Open 17:00 / Start 17:30
sassya-
SUNDAY BLOODY SUNDAY
thepath
WOTZIT
one point four three

sassya- オフィシャルサイト
 
http://sassya-band.tumblr.com/

【Onair Track List】

M01. sassya- / omit
『non communication』収録

M02. sassya- / Waltz
『non communication』収録

M03. sassya- / 街 (City)
『non communication』収録

M04. Detrytus / State Of The Masses ※sassya-のGt/Vo、Iwakamiさん選曲
『The Sense Of Wonder』収録

M05. THE BLUE HEARTS / ラインを越えて ※sassya-のDr、Yoshiharaさん選曲
『YOUNG AND PRETTY』収録

M06. 野口恵 / himekuri ※sassya-のBa、Megumiさん選曲
『himekuri』収録

M07. eastern youth / Jet Man ※sassya-のGt/Vo、Iwakamiさん選曲
『DON QUIJOTE』収録

M08. sassya- / CUT OFF
『non communication』収録

象の小規模なラジオ#450 2016.11.05

#450 LOOLOWNINGEN & THE FAR EAST IDIOTS『CREOLES』特集
出演:成川勇也、やなはる、ジンボユウキ
ゲスト: 赤倉滋 ( LOOLOWNINGEN & THE FAR EAST IDIOTS

今週は11月2日に1stフルアルバム『CREOLES』をリリースしたLOOLOW NINGEN & THE FAR EAST IDIOTSより、Gt./Vo.の赤倉滋さんにお越しいただきました!

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以前に活動していたバンドから含めると、もう7、8年は赤倉さんをライブハウスで見続けてきたのですが、お話しするのは今回が初めて。ライブハウスで見かける赤倉さんはいつもニコニコしながら他のバンドのライブを観て歓声を上げていて、実際にお会いしても物腰の柔らかな方なのですが、やはり音源についてはかなりストイックに作っているんだなあと実感したインタビューでした。個人的には音源とライブでここまで印象が変わったバンドもなかなか見当たらず、あの緊張感とユーモアのないまぜになった、3人のグルーヴとしか言えない渦のようなもの、そこに巻き込まれる感覚には、ライブハウスでバンドのライブを見る醍醐味が詰まっています。

ARTLESS NOTEのミズタニさんをゲストにお呼びしたとき、アートレスは「自分たちのアイデアをとても大事にしていた」と仰っていたことを後記に書きましたが、ルロウズにも、あるいは私の好きなH MOUNTAINSだったりにもそれは共通していて、私はいわゆるオルタナ・サウンドを好きな人間ではないのですが、そういう自分たちのアイデアを試して試して出来上がっていく音楽は、何から影響されていようとそこには絶対的な個性が宿るもので、それが「オルタナ」って言葉で言えるかもしれないな、と思います。
そんなアイデアの詰まった音源はもちろん、ルロウズのライブは一度見始めたら最後まで目が離せなくなること間違いなし。レコ発はもちろん、自主企画も毎回すばらしいアクトを呼んでくれるので(ありがたや、、、)ぜひ遊びに行ってください。(やなはる)

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LOOLOWNINGEN & THE FAR EAST IDIOTS『CREOLES』
発売日:2016年11月2日(水) 価格:¥2,500(税抜)
●16Pブックレット封入●ハイレゾ・ファイル(24bit/48kHz)のDLコード封入

01. 未踏峰(We Climb An Unclimbed Mountain)
02. バグとデバッグ(Bug And Debug)
03. ユスリカ(Midge)
04. あとで(Afterwards)
05. 衛生的な人(Sanitary Man)
06. inferior/superior
07. 群盗(The Robbers)
08. 鋏のあと(Trace)
09. レクイエム(Requiem)
10. 黒白の虹(Monochrome Rainbow)
11. 未明のパレード(Parade Before Dawn)
12. リボン(Ribbon)

【リリースツアー】
11/12(土)札幌SOUNDCRUE
11/13(日)札幌西沢水産ビル「茶都」跡地
11/17(木)札幌spiritual lounge *LOOLOWNINGEN/喃語/青柳唯トリプルレコ発
11/18(金)苫小牧ELLCUBE
11/19(土)札幌西沢水産ビル【マンモス2016】
11/25(金)浜松KIRCHHERR
11/26(土)神戸helluva lounge
11/27(日)広島AGIT
12/1(木)京都nano
12/2(金)大阪HARDRAIN
12/3(土)大阪CIRCUS
12/4(日)徳島Jiro’s guitar bar
12/9(金)福岡utero *ルロウズwith Kevin McHughでの演奏となります
12/10(土)小倉MEGAHERTZ *ルロウズwith Kevin McHughでの演奏となります
12/11(日)熊本navaro *ルロウズwith Kevin McHughでの演奏となります

12/15(木)下北沢ERA【MITOHO SESSIONS SPECIAL】 東京レコ発ワンマン! 
■LOOLOWNINGEN&THE FAR EAST IDIOTS plays CREOLES & FUTURE SET(赤倉滋、山本淳平、上田睦、Kevin McHugh、西田修大、? meytél、中村浩)
O.A.:nessie(札幌) DJ:畠山KJ(H Mountains)

LOOLOWNINGEN & THE FAR EAST IDIOTS オフィシャルサイト : http://www.loolowningen.com/
LOOLOWNINGEN & THE FAR EAST IDIOTS Twitterアカウント : https://twitter.com/LOOLOWNINGEN


【Onair Track List】

M01. LOOLOWNINGEN & THE FAR EAST IDIOTS / あとで
『CREOLES』収録

M02. LOOLOWNINGEN & THE FAR EAST IDIOTS / バグとデバック
『CREOLES』収録

M03. LOOLOWNINGEN & THE FAR EAST IDIOTS / 衛生的な人
『CREOLES』収録

M04. 倉地久美夫 / エリンギの鬼 ※ルロウズ赤倉さん選曲
『いいえ、とんでもございません。』収録

M05. Jacob Collier / Hideaway ※ルロウズ赤倉さん選曲
『In My Room』収録

M06. olololop / HI TSU JI ※ルロウズ赤倉さん選曲
『PYRAMID』収録

M07. LOOLOWNINGEN & THE FAR EAST IDIOTS / リボン
『CREOLES』収録

象の小規模なラジオ#449 2016.10.29

#449 ウェブマガジン「Tokyo Loco magazine」特集
出演:成川勇也、やなはる、ジンボユウキ
ゲスト:藤森未起(Tokyo Loco magazine主宰)

今週は、東京を中心に活動しているアーティストや、東京で行われるイベントにフォーカスした読み物サイト「Tokyo Loco magazine」を主宰する藤森未起さんをゲストに迎えてお送りしました。

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Tokyo Loco magazineはその名の通り、「東京を首都=日本の代表ではなく、いち地域(ローカル)として捉えたうえで、そこで起こっている興味深い物事やそれを手掛けている人にフォーカスしたウェブマガジン」です。

象ラジオのリスナーとしてはエンジニアの馬場ちゃんインタビュー(誰かが必ずやるべき仕事であり、馬場ちゃんの関わった全作品リストは圧巻!)
http://tokyoloco-mug.com/interview/babachan

や、ココナッツディスク吉祥寺店の店長、矢島和義さんインタビュー(90年代の渋谷系からゼロ年代のレコード不況、からの豊穣な2010年代東京インディまでを、おそらく初めて繋がった歴史として描いた素晴らしい内容!)
http://tokyoloco-mug.com/interview/ccnd_kichijoji
なども話題になりましたし、シャムキャッツの自主企画「EASY」で販売されたロングインタビューZINEでその名前を知った方もいるかもしれません。

ポップカルチャーの分野でもそうでなくとも構わないのですが、「東京のローカリティ」とは言葉で表現するとどういうものなのか、ぼくは未だによくわかりません。この1〜2年、仕事で全国の都市部に行くことが増えたんですが、素敵なショップ、美味しい飲食店、居心地の良いイベントスペースなどなど、東京にだけあって他の都市には無いものなど、もうあんまり無いことを改めて実感するからです。「多様な趣味嗜好を持った人やお店が、それぞれ遠くない距離で密集している」という無形の強みは確かにあると思いますし、無形だからこそ一朝一夕では形成し得ない魅力なのでしょうが、いまいちピンと来ない部分があります。単にそのありがたさが実感できていないだけだと思いますが。

そうしたなかで「興味深い物事やそれを手掛けている人」をレポートやインタビューというかたちで改めて振り返ると「ああ、こんなイベントがあったな」、「こんなナイスなことをやっている人が居るな」ということが記事というかたちとなって実感を帯びてきて、改めて記録に残しておくことの重要性を感じます。

このサイトの、というか彼女の筆致で好きなところは「これが今チェックしなくちゃいけない最先端のカルチャーだ!どや!!!」という押し付けがましさが無いところです。編集者・ライターっていうのは扱う対象への愛着もあって、ついついそういう方法論を使いがちなんですが、その辺りが良い塩梅に抑制されていることで、とてもとっつきやすいメディアになっていると感じます。

いわゆるファッション誌文化的な「わたしたちだけがわかる、丁寧で上質な暮らし」みたいなオシャレスノッブさもなく、サブカルサブカルした濃厚で排他的な感じでもなく、もっとこう、良い意味で肩の力が抜けていて、その対象や周辺文化をまったく知らなくても「面白そうだからこの人の活動をちょっとチェックしてみようかな。イベントやってたら行ってみようかな」ぐらいの良い塩梅の気持ちにさせてくれるんですね。
「カルチャーと日常」みたいなこと言っても、「ケッ!オサレ野郎が!」みたいなことを感じる人もいるわけじゃないですか。ぼくもそういうことを感じることが無いわけではないんですが、ここで扱われてる物事って、「カルチャーと日常」以外の何物でもないんですよね。もう当たり前に「普段は別の仕事をしながらバンドやイベントをやっている」ということが語られるなかで、「カルチャー」が商業上の要請(憧れられる存在だからこそ大規模なビジネスが成立する)も内包した特権的ななにか、ではなくて、「日々の生活をちょっと楽しくするための営み」というレベル感で統一されているというか。

とはいえこのサイトに限らず、自分たちのラジオもそうなんですが、何らかのカルチャーにコミットするというのは意欲も時間もお金もかかるので、30代、40代になってもこういうことが続けられるのだろうか(ポップカルチャーなんだから若い子がやった方が良いんじゃないか…)という疑念と戦っていくことが当面の課題になるような気がしています(笑)。「日常」と言ってもそれはいつまで続けられることなのか。お互いゆるく長くやっていけたらいいですね。ほんと。(ジンボ)

【Onair Track List】

M01. Limited Express (has gone?) / MOTHER FUCKER ※新譜紹介
『ALL AGES』収録

M02. くるり / グッドモーニング ※藤森さん選曲
『アンテナ』収録

M03. シャムキャッツ / INTERLUDE ※藤森さん選曲
『大車輪5コンピレーションCD「21POP」』収録

M04. おやすみホログラム / forever young(Have a Nice Day! cover) ※藤森さん選曲
『おやすみホログラム』収録

M05. 大森靖子 / 夏果て ※やなはる選曲
『魔法が使えないなら死にたい』収録

M06. FISHMANS / バックビートにのっかって ※ジンボ選曲
『宇宙 日本 世田谷』収録

M07. Hara Kazutoshi+野田薫 / 楽しい暮らし ※藤森さん選曲
『Hara Kazutoshi+野田薫』収録

M08. □□□ / いつかどこかで ※成川選曲
『マンパワー』収録

象の小規模なラジオ#448 2016.10.22

#448 【象選曲回】新譜選曲
出演:成川勇也、ジンボユウキ

今月2回目の新譜選曲回。じつはまだもう1回分ぐらいは収録できるぐらいの音源ストックがあります。数合わせの作品はゼロ。どれもオススメな作品ばかりなので、本放送・再放送を聴いていない人も、選曲リストを見て検索・試聴してほしいなと切に願っています。

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「新譜を聴く」ということについてもう少し書くと、かれこれ数年前から「今年は豊作かどうか」みたいなことを考えるのを止めました。YouTube、SoundCloud、Bamdcampといった音楽インフラ、そしてTwitterをはじめとした拡散用SNSツールが普及しきったいま、国・ジャンル(シーン)という変数をいじればいつだって自分にとって新鮮な、驚きのある音楽に出会えることに気づいたからです。そういう意味ではいつだって豊作。

そういうわけで最近は、パンク・ハードコアのシーンで活動しつつも、インディキッズたちも取り込めそうな、90'sオルタナ要素強めの格好良いバンドが増えているのでは?ということでぼくはVACANT、sassya-、zArAme、The Ghanの4組を紹介しました。10年前には想像もできませんでしたが、日本においても「インディロック」っぽい音楽が主流となってきているいま、こうしたざらついた爆音ロックンロールがふたたび新鮮に聴こえるのではないでしょうか。
(余談ですがザ・サイン・マガジンの小林祥晴さんがこれと近い趣旨の「やっぱりガツーンと来るロックが聴きたい!そんな気分にぴったりな7組をご紹介。今、時代はラウド&エクスペリメンタル!」
http://thesignmagazine.com/sotd/loud_and_experimental/
という原稿を昨年9月にアップしています。日本においてもBurghやKlan Aileenといった「PROVOKE」組ともまたちょっと違うところから、ナイスなバンドがもっと増えてくるような気がしています)

最後に、この点は放送でも言いましたし強調しておきたいのですが、新人バンドの発掘においてはメディア(紙・ウェブ問わず)よりも独立系レコードショップの方が遥かに重要度が増しているとおもっています。ぼくがこの番組で紹介している新人バンドを知ったきっかけの3分の1から半分ぐらいはそんな感じになってます。そろそろ「レコードの日」の季節でもありますが、みんなレコ屋に行こう!(ジンボ)

【Onair Track List】

M01. Elliott Smith / Needle in the Hay
『Live at L'Olympic on 2000-09-28』


M02. William Fitzsimmons / Say Yes
『V.A./SAY YES! A TRIBUTE TO ELLIOTT SMITH』収録

M03. Molnbär av John / Willow Sketch
『The End』収録

M04. Léonore Boulanger / Tornade
『Feigen Feigen』収録

M05. Devendra Banhart / Middle Names
『Ape in Pink Marble』収録

M06. 小鳥美術館 /  アーノルド・パーマネント
『Little Museum Of Bird』収録

M07. Lantern Parade / いつか みんなに
『遮断せず』収録

M08. 折坂悠太 / 道
『たむけ』収録

M09. VACANT / Death Note
『VACANT』収録

M10. sassya- / Law
『non communication』収録

M11. zArAme / 裏切りのディスコード
『amnesia』収録

M12. The Ghan / Dawn
『Erewhon』収録

M13. やけのはら×ロンリー / ヤングリーフ
『ヤングリーフEP』収録

M14. 柴山一幸 / That’s The Way
『Fly Fly Fly』収録

象の小規模なラジオ#447 2016.10.15

#447 【象選曲回】食欲の秋、食べ物選曲回
出演:成川勇也、やなはる、ジンボユウキ

今週は食欲の秋!ということで、食べ物ソングをテーマに選曲回をお送りしました。和洋中からエスニック、デザートまで、よくここまでメニューを揃えることができたなと我々ながら感動しています。最後の豊田道倫さんの曲などがわりと象徴的だと思いますが、食べ物というのはすごく身近で生活感の出るテーマなので、そこからそれよりもっと外側の世界に広がっていくような、そういう音楽に仕上げられるというのは、ワンダーなものを見ているなあという気がして、私はすごく好きです。残念ながらかけられなかった候補には「天ぷら」「寿司」「ラーメン」「わんこそば」「焼肉」「味噌」「豆腐」「ハンバーグ」といったものがありました。ぜひみなさんも明日のランチや今夜のメニューに迷ったら、iTunesから食べたいものを探してみてくださいね!(やなはる)
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【Onair Track List】

M01. Ice Choir / Designs In Rhythm
『Designs In Rhythm』収録

M02. 笹口騒音ハーモニカ / 孤食セン歌(セブンイレブン、ファミリーマート~)
『Normal Songs』収録

M03. かえる目 / とんかつ岬
『惑星』収録

M04. Climb The Mind / デスマッチ
『デスマッチ』収録

M05. イノトモ / 愛のコロッケ
『グレイプフルウツ』収録

M06. ショピン / ビーフストロガノフ
『猫のいる音楽』収録

M07. 倉林哲也 / 夕飯時
『茶虎食堂』収録

M08. 細野晴臣 / 北京ダック
『ハリー細野クラウン・イヤーズ1974-1977』収録

M09. ニーネ / タイ料理
『ニーネ・ベスト』収録

M10. ジョンのサン / 担々麺
『No, Sir』収録

M11. 小島麻由美 / ショートケーキのサンバ
『さよならセシル』収録

M12. ZAZEN BOYS / ポテトサラダ
『すとーりーず』収録

M13. どついたるねん / 鳥貴族 (カラオケver.)
『BEST HITS』収録

M14. 豊田道倫 / うどん、食べるか
『Sing A Song』収録

象の小規模なラジオ#446 2016.10.08

#446 【象選曲回】新譜選曲回
出演:成川勇也、やなはる、ジンボユウキ

今週は新譜選曲回ということで、8月~10月リリースの新譜から11曲お送りしました。もうすっかり秋ですね。10月から面白そうな新アニメが沢山始まったのですがなかなか見る時間がなく、HDDの容量と闘っている毎日です。

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さて、今回ご紹介した新譜についていくつか補足をどうぞ。

●これからの季節にもぴったりの超名盤、Okkervil River(オッカーヴィル・リヴァー)『Away』についてはMikiki掲載のこちらのレビューもぜひご一読を。象ラジにも何度かご出演いただいた小熊俊哉さんによる記事です。http://mikiki.tokyo.jp/articles/-/12272

●待望のニューアルバムをリリースしたyumboは11月26日にリリース記念ワンマンライブを渋谷 7th FLOORで開催。東京でのワンマンライブは貴重なので、ソールドアウトする前に早めのご予約を! 今回は掛けられませんでしたが私は「人々の傘」が一番好きかもです。https://7ep.net/events/yumbo161126/

●活動休止中のthe morningのメンバー2名+thai kick murphのミヤオヨウさんによる新バンドhopiの音源はsoundcloudで公開中。どちらのバンドとも違った面が見られる、刺激的な音源になっています。https://soundcloud.com/hopi_tokyo/

次回もゲストなしの選曲回。季節モノのテーマ選曲でいきたいと思っております。毎回アイデアを絞り出しているので、何かリクエストがあればぜひメールください!!お待ちしております!!(やなはる)

【Onair Track List】

M01. フィネガンズウェイク / 髪盗み
『新世界』収録

M02. Okkervil River / The Industry
『Away』収録

M03. Hara Kazutoshi+野田薫 / Letter
『Hara Kazutoshi+野田薫』収録

M04. ココア山 / 別れの森
『プラスワン』収録

M05. yumbo / 鬼火
『鬼火』収録

M06. Bon Iver / 22 (OVER S∞∞N)
『22, A Million』収録

M07. hopi / INVADER
※soundcloudで公開中 https://soundcloud.com/hopi_tokyo/invader

M08. yahyel / The Flare
『Once / The Flare - Single』収録

M09. Factory Floor / Ya
『25 25』収録

M10. ビーフ / V・I・R・T・U・A BEACH
『V・I・R・T・U・A BEACH』収録

M11. SHISHAMO / 夏の恋人
『夏の恋人』収録

象の小規模なラジオ#445 2016.10.01

#445 コンピレーションアルバム『Young Folks in Metropolis』特集
出演:成川勇也、やなはる、ジンボユウキ
ゲスト:Poor Vacation(楢原隼人)

今週は9月15日にbandcampにて期間限定無料リリースされたコンピレーションアルバム『Young Folks in Metropolis』特集。このコンピを主催したPoor Vacation・楢原隼人さんをお迎えしてお送りしました。

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楢原さんは以前バンド・カナタトクラスのメンバーとしてご出演いただき、今回は象ラジ二度目のご登場。現在はPoor Vacationとして、個人名義であるもののバンド編成でのライブ活動を積極的に行っています(象ラジではおなじみの吉田ヨウヘイgroupのベース、星さんも参加していますよ!)。今回のコンピレーションはそんなPoor Vacationを筆頭に、ほかでは絶対に見られないようなラインナップの15組を収録。その発案から製作までを、ほとんど一人でやったというからびっくりです。大変な労作だと思いますが、「楽しかったです!」とはきはき答えてくれる楢原さんが印象的。私たちも知らないミュージシャンが沢山入ったこのコンピ、主催者本人が楽しんで作ったからこそワクワクさせられるものに仕上がったのだなあと思います。

コンピレーションアルバム『Young Folks in Metropolis』は10月30日まで無料ダウンロードできます。レコ発はその後すぐの11月3日なので、気になるアーティストが見つかったらぜひライブにも足を運んでみてくださいね!(やなはる)

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V.A.『Young Folks in Metropolis』
https://poor-vacation.bandcamp.com/album/young-folks-in-metropolis
※無料ダウンロードは10月30日まで。

01.the oto factory / 0G LOVE
02.SUPER VHSとMei Ehara / 魚の恋
03.Pictured Resort / Days in Maui
04.evening cinema / moonbeams
05.Poor Vacation / Young Folks
06.Soleil Soleil / Happy Pill
07.butaji / 長い雨
08.Half Mile Beach Group / Monica
09.パソコン音楽クラブ / Furo Technology
10.itwassummer / kokoniiru
11.Nite Body / Mercury Falls
12.天才子役の息子の気持ちD / ミネラルウォーター
13.Nag Ar Juna / ヒトのナツ
14.Beef Fantasy / INTAANETTO
15.Far Farm / secret

【リリース記念パーティー】
2016年11月3日(木祝)東京都 恵比寿batica
”Young Folks in Metropolis Release Party Tokyo”
<出演者>
Poor Vacation / butaji / Far Farm / Half Mile Beach Club / etc

2016年11月19日(土)大阪府 松屋町地下一階(※深夜イベント)
“Young Folks in Metropolis Release Party Osaka”
(the oto factory 2nd mini album『Date Course』リリパと同時開催)
<出演者>
Poor Vacation / the oto factory / Nite Body / Pictured Resort / パソコン音楽クラブ / shota_yam / ONU / etc

Poor Vacationオフィシャルサイト : http://poorvacation.tumblr.com/
Poor Vacation Twitterアカウント : https://twitter.com/poorvacation


【Onair Track List】

M01. Poor Vacation / 北回帰線
『Metropolis』収録

M02. Talking Heads / This Must Be The Place (Naive Melody)
『Stop Making Sense』収録

M03. Poor Vacation / Young Folks
コンピレーションアルバム『Young Folks in Metropolis』収録


M04. Utrecht / Good Morning Freaks (S.O.G. Wake Up Edit)
コンピレーションアルバム『Sound Of Garden FOR US』収録

M05. SUPER VHSとMei Ehara / 魚の恋
コンピレーションアルバム『Young Folks in Metropolis』収録


M06. Far Farm / secret
コンピレーションアルバム『Young Folks in Metropolis』収録


M07. Pictured Resort / Days in Maui
コンピレーションアルバム『Young Folks in Metropolis』収録


M08. Poor Vacation / ロンググッドバイ(Summer ver.)
※soundcloudにて公開中 

象の小規模なラジオ#444 2016.09.24

#444 【象選曲回】象ラジオ的秋選曲回
出演:成川勇也、やなはる、ジンボユウキ

今週はゲストなしの象選曲回。シンプルに秋をテーマにした選曲をお送りしました。まだ9月なので秋というには少し早いかな?と思いましたが、あっという間に涼しくなってしまいましたね…。

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さてさて、今週1曲目に紹介させてもらったイ・ラン『神様ごっこ』ですが、番組内で「スウィート・ドリームスからのリリース」とさらっと話してしまったので、少し補足を。「スウィート・ドリームス・プレス」はもともとは音楽(を中心に周辺のカルチャーを扱った)雑誌『スウィート・ドリームス』を発行するために始まった屋号(というのが一番ふさわしい気がします)。それ以前には、現在「なぎ食堂」店主をされている小田昌房さんと『map』という雑誌もつくっていた福田教雄さんによるものです。音楽レーベル、というわけではないそうなのですが、この番組でも紹介した風の又サニーやICHI、フジワラサトシなどのリリースや、最近では10月に開催される“ボニー・プリンス・ビリー&ビッチン・バハス ジャパン・ツアー2016”の企画も手掛けています。スウィート・ドリームスは国内/国外といったことはもちろん、作品の形態もフィールドも超えて、福田さんの琴線に触れたものを丁寧に包み、すっと受け取れるように並べて差し出してくれる場所。9月15日にリリースされたイ・ラン『ヨンヨンスン』『神様ごっこ』へ寄せられたコメントや特典情報、その他の作品についてはスウィート・ドリームスのオフィシャル・サイトをご覧いただければと思いますが、このページをじっくり読むだけでも、たくさんのことを教えてもらえるのではないかなと思います。 (やなはる)

【Onair Track List】

M01. イ・ラン / 家族を探して
『神様ごっこ』収録

M02. 狐の会 / 秋の夢
『秋の夢』収録

M03. Teenage Fanclub / I’m In Love
『Here』収録

M04. Screaming Tea Party / Death Egg
『Death Egg』収録

M05. The American Analog Set / We’re Computerizing and We Just Don’t Need You Anymore
『Know By Heart』収録

M06. dry river string / Buried
『Buried E.P』収録

M07. Sam Prekop / Showrooms
『Sam Prekop』収録

M08. Yucca / Yucca Sounds
『The Orange Sun In My Room』収録

M09. aiko / September
『夏服』収録

M10. けもの / すごいエンジン
『LE KEMONO INTOXIQUE』収録

M11. Lantern Parade / 優しい思い出
『夏の一部始終』収録

象の小規模なラジオ#443 2016.09.17

#443 路地『窓におきてがみ』特集
出演:成川勇也、ジンボユウキ
ゲスト:鈴木雄三(ギター・シンセ)、久保田敦(ギター)

今週は9月7日に1stアルバム『窓におきてがみ』をリリースした4人組バンドの路地より、鈴木雄三さん(Gt./Syn.、写真右)、久保田敦さん(Gt.、写真左)のお二人をお迎えしました。

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路地の音楽はとかくボーカルの飯島さんの声をして「ポスト大貫妙子」であったり、周辺のニューミュージック、70年代シティポップみたいな言われ方をすることが多いのですが、アルバムを通して聴いてみるとオルタナティブロックの雰囲気をすごく感じました。ジャンルミュージックとしてのギターバンドではなくて「良いと思った音要素やジャンルを何でも入れる」方のオルタナですね。

たとえば「あざやか」のソウルっぽいベースライン、「砂場」の久保田さんのメタル速弾き力が発揮されているとおぼしき(笑)ギターソロ、OTOTOYのインタビュー(http://ototoy.jp/feature/20160915)では「マック・デマルコの雰囲気で、ここのシンセはビーチ・ハウスみたいな幻想的な音で(作った)」と語られている「渚にて」など、じつに多彩な7曲が並んでいます。ちなみにSoundCloud(https://soundcloud.com/rojiroji)にアップされている音源を聴くと、ギターポップ曲あり、フリーソウルっぽいリズムの曲ありと引き出しの多さに驚きます。今月22日のレコ発での音源配布がアナウンスされている新曲「湿度」がとにかくめちゃくちゃ良い!!!実際に会って話をすると、メンバーの皆さんはぼくらと同世代で、ほぼ同じような音楽遍歴を辿ってきたことがわかり、すごく納得がいきましたし、収録後も居酒屋でオルタナ談義がすごく盛り上がりました(またやりましょう!)。
あくまでポップスというフォーマットを崩さず、そういうことをやっているミュージシャンとしてまず「ソロ以降の曽我部恵一」が思い浮かんだんですがどうでしょう。ちなみに作詞作曲は飯島さん以外の3人がそれぞれ担当しているとのこと。

30歳を過ぎると、という言い方がどこまで一般性があるかわかりませんが、段々と新しい音楽を聴く頻度が減る、というか音楽を聴く頻度そのものが減ったりしてきて「これはいかん…!」と思い直すことが増えています。ただ路地の音楽は本人たちも「生活のなかに馴染んで自然と聴けるもの」と言っている通り、いつでも・どこでも聴ける力の抜けた、けれど良質なポップスに仕上がっており、今後も長く聴けそうです。個人的には何か乗り物に乗っている時に聴くことをオススメします(ジンボ)。

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路地  1st album “窓におきてがみ”
LABEL: ROJI
CAT.NO.: roji-0001
PRICE: ¥ 1,500 + 税
RELEASE DATE: 2016.09.07

TRACKLIST
1. 天気雨
2. 砂場
3. ハイウェイ
4. 渚にて
5. あざやか
6. せいかつ
7. ゆめ

recorded & mixed by 馬場友美
mastered by 木村健太郎 (KIMKEN STUDIO)

2016.09.22(Thu) at 7th Floor
<“窓におきてがみ"リリース企画>

w/ South Penguin / Taiko Super Kicks / ケバブジョンソン / かたしょ(DJ)
open 18:00 / start 19:00
adv ¥2,000(+1drink) / door ¥2,500(+1drink)

路地オフィシャルサイト
http://rojibandhome.tumblr.com/

【Onair Track List】

M01. 路地 / 天気雨
『窓におきてがみ』収録

M02. 路地 / 渚にて
『窓におきてがみ』収録

M03. 路地 / あざやか
『窓におきてがみ』収録

M04. 荒井由実 / 中央フリーウェイ ※路地のBa.飯田さん選曲
『14番目の月』収録

M05. Corinne Bailey Rae / Like A Star ※路地のVo./Syn.飯島さん選曲
『Corinne Bailey Rae』収録

M06. Metallica / Master Of Puppets ※路地のGt.久保田さん選曲
『Master Of Puppets』収録

M07. XTC / King For A Day ※路地のGt./Syn.鈴木さん選曲
『Oranges & Lemons』収録

M08. 路地 / ゆめ
『窓におきてがみ』収録